厚生労働省は、第92回がん対策推進協議会を開催し、第4期がん対策推進基本計画(2023~28年度)の「がん医療」分野の中間評価(案)を提出した。分野別施策と個別目標の一つである「患者本位で持続可能ながん医療の提供 (3)小児がん及びAYA世代のがん対策」について、以下の通り記載されている(「資料2-3「がん医療」分野の中間評価(案)について」より抜粋)。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64289.html
○「小児がん拠点病院等の整備について」(健発0 8 0 1第17号 令和4年8月1日)において、小児がん拠点病院を指定し、「地域全体
の小児・AYA世代のがん医療及び支援の質の向上に資すること」を求めているほか、小児がん中央機関は小児がん拠点連絡協議会の議論を踏まえ、全国の小児がん診療の連携体制を整備の役割を担うこととした。また、がん相談支援センターの設置を求めており、院内の見やすい場所にがん相談支援センターによる相談支援を受けられる旨の掲示をするなど、がん相談支援センターについて積極的に広報することも求めている。今後は、地域の実情に応じた小児・AYA世代のがん医療提供体制の整備を推進するために、令和8年度に改定を予定している「小児がん拠点病院等の整備について」の改定に向けて議論することとしている。
○「小児がん拠点病院等における医療環境にある子どもや家族への療養支援に関する専門的な知識及び技能を有する者の人数」の大幅な減
少がみられ、支援体制全体の脆弱化が懸念されるため、実態把握と再構築が必要である。
○多職種からなるAYA支援チームを設置している拠点病院等の割合がベースライン値より大幅に改善している点は評価できるが、チームの
活動に加え、患者家族及び医療者に対する利用可能な社会制度の周知及び支援の充実等の施策が急がれる。