福岡県

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JSFP がん・生殖医療連携会議およびOncofertility Consortium JAPAN 2016 準備会議〈2016年7月30日〜31日〉

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『福岡県のがん・生殖医療の現状』九州大学 江頭 活子先生


2016年6月3日に福岡がん・生殖医療症例検討会が開催されました。

 第3回福岡がん・生殖医療症例検討会が開催されました。 講演は「乳がん患者のがん生殖治療における採卵・胚凍結時期に関しての症例報告」(詠田由美先生)、 および「妊娠と血液疾患-治療の進歩とともにかわりつつある対応」(加藤 浩二先生)。

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第1回 福岡がん生殖症例検討会総評


 若年がん患者の妊孕性温存の取り組みが全国的に進む中、平成26年5月21日、福岡市においても初めてのがん生殖症例検討会が開催されました。
 数年前より福岡市のおいては、癌患者への妊孕性温存の取り組みは始まっており、すでに癌専門医からの紹介を受けた生殖専門医は、胚や卵子の凍結保存を行って来た経緯はあります。この領域は緊急性を要するため、互いに文書でのやり取りで、妊孕性温存を行って来ましたが、今回初めて癌専門医、生殖専門医、専門看護師、培養士、心理士などがん患者の妊孕性温存を取り巻く専門家が、鼻を突き合わせて話す機会が実現しました。
 この領域の意見交流をどのような形式で進めていくか、発起人会で検討した結果、患者にどのように対応してきたのかを一例一例ディスカッションすることが最も望ましい形式であろうとの結果となり、第1回は症例検討会の形式としました。
 当日は会場が手狭であったことより、各医療機関からの参加者数を若干制限せざるを得ませんでしたが、17施設42名の出席をいただきました。(詠田由美 記)

 症例検討を通して、相手領域の医療を知ったことは極めて重要であると認識いたしました。また何よりも顔の見えるネットワーク構築がスタートできたと実感しております。 (大野真司 記)

 第一回の福岡がん生殖症例検討会で発表の機会を頂き有り難うございました。生殖医療担当医、癌治療医、培養士、生殖医療コーディネーター、認定看護師など多くの方が参加して下さり、有意義な会であったと思います。今後もこの活動を継続し、癌治療医の先生が妊孕性温存を希望する患者の紹介に悩まぬように、また生殖医療医が癌患者に対してどのような治療が最善であるかを充分に認識できるよう、今後の活動を進めていきたいと思っております。
 今回の検討会で皆さんと顔を付き合わせて議論が出来たことでまだまだ分からない事も実に多いことを再認識しました。一人でも多くの妊孕性温存を望むがん患者さんに皆の力を合わせて最善の医療を提供できるように努力を続けて行きたいと思います。(井上 善仁 記)

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  • 会場風景

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福岡 がんと生殖 症例検討会

 近年、がんに対する手術療法、化学療法や放射線療法を中心とした集学的治療法の進歩に伴って治療成績がめざましく向上しましたが、一方、若年女性のがん罹患率は徐々に増加傾向を示しています。晩婚化の背景も影響して、一部の女性がん患者さんでは、治療中に妊娠年齢を超えてしまう問題や、病状が改善後の早発卵巣機能不全(早発閉経)など、女性としてQOLの低下や妊孕能(妊娠の可能性)消失などの問題を抱えることになります。
 現在、Cancer SurvivorのQOLが求められる時代となり、生殖医療技術を用いた妊孕性温存の気運が高まっています。妊孕性温存には様々なアプローチがありますが、胚の凍結保存は最も歴史の長い治療で、福岡市内でも数箇所の生殖医療専門施設が不妊患者さんを対象に同法を実施しています。
 がん患者さんは「癌の告知」という自己の生命に関する極めて深刻な宣告を受けた上に、十分な生殖医療技術の情報を得られないまま、がん治療開始までの短い期間に妊孕性温存治療の決定を迫られるという不妊症患者よりも複雑な心理葛藤を持って生殖医療専門施設を受診されるのも現状です。
妊孕性温存に関する患者さんへの的確な情報の提供と、自己決定の機会を与え、原疾患の治療に支障を来たすことなく妊孕性温存を進めて行くには、がん専門医と生殖医療専門医の密接な情報交換が必要と考えられます。
 以上の状況を踏まえ、外科・産婦人科からなる発起人は「がんと生殖症例検討会」を開催することを提案しました。これまで情報交換をする機会がありませんでしたが、症例を検討しながら、がん専門医と生殖医療専門医の意見交換を進めて行きたいと考えております。

世話人
加藤 聖子(九州大学医学部医学研究院臨床医学部門生殖発達医学教授)
大野 真司(九州がんセンター乳腺外科、臨床腫瘍研究部長)
井上 善仁(国家公務員共済浜の町病院産婦人科部長)
詠田 由美(IVF詠田クリニック院長)
江頭 活子(九州大学病院産婦人科)

福岡 がんと生殖 症例検討会

日時平成26521日(水) 19時~2030
場所医療法人アイブイエフ詠田クリニック セミナールーム
   福岡市中央区天神1丁目12-1 日之出福岡ビル7

テーマ:妊孕性温存を目的に胚・卵子を凍結保存した2症例
進行:九州がんセンター臨床研究センター 大野 真司

演題1:乳がん治療開始前に胚凍結保存を行った一例
    浜の町病院産婦人科 井上 善仁

演題2:再生不良性貧血治療前に胚・卵子凍結保存を行った一例
    アイブイエフ詠田クリニック 詠田 由美